ご挨拶
今、日本は幕末、太平洋戦争敗戦、に続く国難を迎えております。
困難に立ち向かう時、リーダーシップが求められます。
本来、リーダーシップはリーダーにだけあるものではありません。
どの立場でもリーダーシップは発揮できます。幕末においては、
無名の下級武士たちがリーダーシップを発揮し、明治維新を成し遂げました。
この大震災においても、各地で無名の人たちが素晴らしいリーダーシップを発揮しています。政府や行政の人たちだけでなく、原発で決死の覚悟で取り組んでいる現場の作業員の方々、被災地で救出活動に携わっている自衛隊の方々、津波から住民を逃そうと懸命に活動した消防団の人たち、避難所でボランティアをしている人達、物資の輸送に骨を折っている人達…
多くの人たちがリーダーシップを発揮して、この危機を乗り越えようとしています。
今こそリーダーシップが求められているのです。
どの立場でもリーダーシップは発揮できますが、人や組織を率いるリーダーにはとりわけリーダーシ
ップが必要です。
「サーバントリーダーシップ」という言葉は、人や組織を率いる「リーダーシップ」という言葉と、「奉仕する」という意味の「サーバント」という一見正反対の言葉が組み合わさった不思議な言葉です。
直訳すれば「奉仕型リーダーシップ」となります。「サーバントリーダーは、何よりもまずサーバント(奉仕者)なのである。
まず、初めに奉仕したいという自然な感情があり、奉仕することが第一なのである。
そのうえで、導きたいという願望に駆られるのである。」サーバントリーダーシップを提唱したロバートグリーンリーフの言葉です。
今回の東日本大震災の後、多くの人は「何か役に立ちたい」と考え「自分に何ができるだろうか」と自分に問うたはずです。
何故なら、それは人間が本来持っている資質だからです。この、「人の役に立ちたい」「奉仕したい」という気持ちそのものが、サーバントリーダーシップの源泉です。
「サーバントリーダーシップ」は人間の本質的な資質に基づいたリーダーシップだと言えます。
一人ひとりの個性を尊重し、意見に耳を傾け、能力を引き出し、衆知を結集し、成功に導く「サーバントリーダーシップ」こそ、今の日本に必要なリーダーシップです。